コラム

中小企業から同一労働同一賃金の弊害が出て来た

同一労働同一賃金

中小企業において、同一賃金同一労働の弊害がでてきている。
手っ取り早く同一賃金にするに正社員の賃金を下げる事だ。
正社員なのに賃金が低くなると、まともに働く事がバカらしくなってベテラン社員が辞めていき会社経営が危うくなってきている。
対策としては個人で稼ぐ力をつける事だと思う。

同一労働同一賃金が導入された背景

「生産年齢人口の減少により多様な労働力の確保が急務である為」とあるが、本当にそうだろうか?

表向きでは、「少子高齢化が進み、生産年齢人口が減少している中、生産性の向上を図る為、働き方改革の一環として多様な働き方の実現をしていく必要がある」と言うのですが、実際問題、少子高齢化になった原因は、経済が悪くなって結婚しても子供を育てられる環境では無いと思うのは私だけでしょうか?

そもそも、日本は石油が出ない国であり、島国なのでモノを作って売って生計を立てなければいけません。

つまり、製造業に力を入れて、良い製品を作り輸出をして儲けると言うビジネスモデルでした。

ところが、「プラザ合意」と言う契約を結んでからと言うもの、輸出で儲けることが出来なくなったのです。

これではいけないと言う事で、企業は関連工場を引き連れて海外進出し、国内マーケットに対して逆輸入で儲けたのですが、その影響で国内製造業は産業の空洞化に陥ります。

国内での商売を輸入して儲けようと言うビジネスモデルから、商品単価が低くなり、それに合わせる為に賃金も抑えられたのです。

その隙間を狙う様に、派遣業務が流行ったのでした。
その背景には、「派遣ならいつでも首を切れる」と言う理由からです。

若者の間では、今でも「自分の都合に良い時間に働きたいから」と言う理由から、非正規労働を選ぶ人が少なくありません。

私も若い頃は同じ考えでした。
でも、よくよく考えると、むちゃくちゃ損をしている事に気がついた私は、2年で足を洗ったのです。

ちょうどそれは製造業に人材派遣が導入され流行った頃でした。

労働者派遣法の改正から転落していく

派遣労働者の法改正は、1996年から人材派遣が利用されやすい様になり、1999年には派遣できる業務を26業務へと拡大され、「製造業」や「医療関連業務」の派遣が解禁されたのです。

企業側からすれば、派遣社員は正社員でない為、福利厚生などがない分、人件費が抑えられます。

会社に縛られたくない、自分の都合の良い時間に働きたいと言う欲求と、いつでも首を切れると言う企業側の都合が合致して今まで来たのですが、当然トラブルが起こります。

なぜなら、正社員は非正社員に対して、都合の悪い仕事を回していくからです。

簡単な仕事は、パートやアルバイト、派遣社員で良いだろうと言う風潮があり、何の責任感も無いパートやアルバイト、派遣社員は、仕事に対する感覚が正社員よりもゆるくなりがちで、商品やサービスに対してもその影響が出て来ます。

企業側の都合では、非正社員を雇いながら、商品やサービスなどの品質を正社員並みに求めようとします。

結果的に、社員さんと同じ働き方をしているのに(下手したら社員よりキツイ仕事をしている)待遇が悪いのだろう?と言うところから、まともに仕事をしたら損だと言う感覚になり、悪循環に陥ります。

その事から訴訟に発展し、2020年10月に非正規雇用だからと言うだけの理由で正規雇用と待遇において差異があってはならないと言う「同一労働同一賃金」と言う最高裁の判決が下ったのです。

非正規労働者を推進したのは?

上記の様に、結果的に最高裁で「同一労働同一賃金」にせよと言う判決が出たのですが、そもそも、非正規労働者を推進したのは誰でしょうか?

そう、何を隠そう悪名高き「竹中平蔵」さんです。

彼は、パソナグループの取締役会長でもあり、パソナグループは人材派遣会社でも有名です。

小泉政権の構造改革の一つに「雇用規制の緩和」というのを掲げたのが、当時の内閣府特命担当大臣である竹中平蔵だったのです。

彼が派遣推進の音頭を取ったのです。

この様にして、非正規労働者を推進して、派遣社員を導入する様に導いていきました。

そうです、自分の会社が儲かる様に仕組んだと言っても間違い無いでしょう。

その弊害が、今になっていろいろな形で出て来ているのです。

同一労働同一賃金で中小企業がやばい

同一労働同一賃金の狙いは、賃金を上げて消費を引き上げして経済を活性化させる事が狙いです。

最高裁で判決が下ったので、そのルールに従わなければいけません。

そこで困ったのが中小企業の社長さん達です。

世界的に広がるコロナ禍において、経済が悪くなっている時にルール改正なので、手っ取り早く対応できる方法として、正社員の待遇を抑えると言う処置をとります。

その理由は、中小企業は親会社から売価を抑えられる上に、仕入れなどの材料費が高騰していると、削る所は加工賃しかなくなってくるからです。

加工賃で利益を出している所は利益圧迫につながって来ます。

なので、出来る限り安い所から材料を仕入れようとします。
国内では高いので、海外から取り寄せると、極端に安いが品質が悪すぎるとか、注文枚数がデタラメとかあって、会社の信用を落としかねないギリギリのラインでしのぎを削っているのです。

その中で新人さんが入ってくると、ベテランさんが面倒を見るので仕事が増えます。

それでいて同一労働同一賃金なら、今度は正社員からのボヤキが始まります。

なぜなら、時給計算するとパートさんの方が良いのですもの。

今まで培って来た経験やノウハウはなんだったの?
これじゃ仕事をしていても面白く無いと言ってベテランさんが辞めていきます。

そうなってくると、会社経営も危うくなって来て、中小企業の倒産も増えていくだろうと言う見解です。

現に、海苔加工場の社長さんが言ってたのですから。

間違いに気付いた先の対策はフリーランス

上記の一連の流れから考えると、そもそも「派遣労働者の法改正」が間違っていたのです。

何でもかんでも規制緩和するものでは無いと言う事ですね。

今までの日本人は、何を言われても、何をされても「我慢」の連続でした。

その「我慢」は良い結果に結びつきましたか?
全く良い結果に結び付かず、反対に悪い方に向かっていますよね?
それに気が付いていながら声を上げようとはしません。

危機に陥った時に国や政府は助けてくれましたか?
対応が遅く何も実を結んでいませんよね?

「アベノマスク保管に6億円」と言うニュースが物語っている様に無駄な事にお金をつぎ込んでいるのです。しかも税金で。

このコロナ禍で見えたものは、国や政府は信用できないと言う事です。
本来なら一番困った時に頼りにしなくてはいけないのに、頼りにならないのですもの。

国と言うトップが頼りないから、企業も危うくなるのも当然です。

そんな中でも人間は生きていかなければなりません。

その対策としては、自分がしっかりして、自分で稼ぐと言う事を身につけなければ他力本願ではいつか潰されると言う事に繋がっていくのです。

雇用制度が揺らいでいる今、企業に属せず、自分のスキルで独立しているフリーランスという働き方に注目してみましょう。

ランサーズにおけるフリーランス実態調査によりますと、2021年時点でのフリーランス人口は1,670万人で、労働人口の約24%に匹敵します。

コロナの影響により、人が密集する都会を敬遠して、フルリモートで仕事や副業を希望する方が増えた事により、企業側も本腰を入れ始めている様です。

この事から、今後はフリーランス増加の要因になる事が予想されます。